裁判所には、不老不死の魔物が棲(す)んでいるという。<司法はこのモンスターに囚われて多くの被害者遺族を苦しめてきた>。平成19年夏の闇サイト殺人事件を取材した大崎善生さんは、ノンフィクション『いつかの夏』で無念の筆を尖(とが)らせている。
▼若い女性を残虐な手口で殺(あや)めた3人組は、1人が死刑、2人が無期懲役と割れた。量刑を左右するのは、最高裁が36年も前に示した「永山基準」である。被害者の数や計画性といった動機など9項目が総合的に勘案され、悪質な犯行でさえ極刑を免れることも多い。
裁判所には、不老不死の魔物が棲(す)んでいるという。<司法はこのモンスターに囚われて多くの被害者遺族を苦しめてきた>。平成19年夏の闇サイト殺人事件を取材した大崎善生さんは、ノンフィクション『いつかの夏』で無念の筆を尖(とが)らせている。
▼若い女性を残虐な手口で殺(あや)めた3人組は、1人が死刑、2人が無期懲役と割れた。量刑を左右するのは、最高裁が36年も前に示した「永山基準」である。被害者の数や計画性といった動機など9項目が総合的に勘案され、悪質な犯行でさえ極刑を免れることも多い。