産経抄

1月6日

 徳川家康は、『源氏物語』を愛読していた。大坂夏の陣前後には、公家から講義も受けている。武断から文治の世への移行を意識していたのだろう。江戸幕府の歴代将軍も、家康の遺志を受け継いできた。

 ▼東京都墨田区の江戸東京博物館で今月2日から始まった企画展「天下泰平」は、将軍の文化人としての側面にスポットを当てている。3代家光は多くの御用絵師を抱えていた。展示物の一つ「東照大権現霊夢像」は、家光の夢に出てきた家康の姿を狩野探幽に描かせたものだ。