産経抄

1月9日

 イランでは、被害者の視力を奪ったとして有罪判決を受けた犯人に対し、両目を失明させる刑が執行されることがある。「目には目を、歯には歯を」。古代メソポタミアの『ハムラビ法典』に書いてあると、世界史の授業で習った。イスラム教の聖典コーランも、「命には命を…」などと報復刑を認めている。

 ▼そのイランが8日未明、米軍が駐留するイラクの空軍基地など2拠点を弾道ミサイルで攻撃した。米軍によるイラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官殺害に対する明らかな報復である。