産経抄

1月17日

 「危機管理」という言葉が、広く認識されるきっかけとなったのは、25年前の今日発生した阪神大震災と直後の地下鉄サリン事件といわれている。震災の当日、貝原俊民・兵庫県知事の登庁は、大幅に遅れた。

 ▼知事からの派遣要請がなければ、自衛隊は動けなかった。陸上自衛隊に県から連絡があったのは、地震発生から4時間後である。もう少し早く派遣部隊が出動できていたら、救える命が増えていた、と批判の声が上がった。その後は東日本大震災をはじめ、列島が自然災害に見舞われるたび、自衛隊は素早く現場に到着できるようになっている。