産経抄

2月7日

 ペストといえば、かつてヨーロッパの人口の3分の1に当たる死者を出した恐ろしい病気である。19世紀末にも、香港での大流行をきっかけにして世界に広がった。

 ▼明治32(1899)年6月に横浜港に入港したアメリカ丸の船倉で、苦しんでいる中国人船員が見つかった。診察したのは、採用されたばかりの22歳の検疫医官補である。採取した検体を調べてペスト菌を発見した。