産経抄

2月8日

 「痛恨の極みだ」。安倍晋三首相は6日、拉致被害者の有本恵子さんの母、嘉代子さんの訃報にこう悼んだ。父の晋太郎元外相の秘書官時代から、嘉代子さんと夫の明弘さんの訴えに耳を傾け拉致問題に取り組んできただけに、真情からの言葉だろう。何とも歯がゆい現状である。

 ▼「明弘、あなたはきっと勝利するでしょう」。昨年6月には、米国のトランプ大統領からこんな直筆の手紙も届いた。嘉代子さんは、安倍首相とトランプ氏の緊密な連携に「今が解決へ最後のチャンス」と望みを託してきたが、とうとう間に合わなかった。