産経抄

2月12日

 プロ野球界で、野村克也さんほど著書の多い人物はいない。ジャンルは大きく2つに分かれる。1つはもちろん、長い野球人生の経験を生かした本である。スター選手たちのエピソードから、組織論や人生論、今年のNHK大河ドラマの主人公、明智光秀まで論じている。

 ▼もう1つは、50年近く連れ添い3年前に先立たれた、妻の沙知代さんの思い出をつづった著作である。昨年3月に出た『ありがとうを言えなくて』(講談社)では、自身の生い立ちにも触れていた。