産経抄

2月25日

 仁徳天皇も龍馬も泣いている。笑うのは中国か。「新しい歴史教科書をつくる会」が推進する中学校教科書(自由社)が文部科学省の検定で不合格となったことを同会が明らかにした。「生徒に理解しがたい」「誤解するおそれがある」など多くの検定意見がついたというが、検定意見の方が理解しがたい。

 ▼と書き始めた小欄は文科省の検定なら、最初の段落で一発「不合格」だろう。だが「欠陥箇所」だと指摘された記述例をみると首をひねりたくなるはずだ。仁徳天皇について「世界一の古墳に祀(まつ)られている」は、「葬られている」が正しい表現とされたという。