産経抄

3月14日

 路上や書店など至るところで、人々が新型コロナウイルスについてささやき合うのを耳にする。同僚からは「先週末、久しぶりにカミュの『ペスト』を読み返した」と聞いた。中世欧州で人口の3分の1以上の命を奪ったペストを題材に、世の不条理を描いた小説である。

 ▼話題は小松左京のSF小説『復活の日』にも及んだ。生物兵器としてつくられ、当初は新型インフルエンザと思える殺人ウイルスが漏れ、南極を除き人間社会がほぼ壊滅するというストーリーである。今回の新型コロナウイルスも、人為的なものではないかとの指摘もある。