産経抄

3月30日

 長い夜を抜けると雪国であった。朝の底が白くなった。本当は、拙宅のある多摩地方で雪が積もりだしたのは夜が明けてからだいぶ経(た)ってのことだが、文豪の名文を拝借したくなるほどの降りっぷりであった。

 ▼幸いにも都知事閣下から、週末は不要不急の外出を控えるように、とのご沙汰をいただいている。ここはゆっくり桜隠しの雪を楽しもうと、到来物の吟醸酒を台所へ取りに行って気がついた。そうだ、今日は産経抄を書かねばならぬ。