産経抄

4月3日

 日本人が外出時にマスクをするようになったのは、1910年代に世界中で猛威をふるったスペイン風邪がきっかけである。政府が予防のために着用を呼び掛けたからだ。実は欧米でも奨励されていた。

 ▼米国では多くの地域で、マスクなしで公共の交通機関が利用できなかったほどだ。もっとも、予防効果に乏しいとの認識が広がり、廃れていった。では、なぜ日本だけ定着したのだろうか。