産経抄

4月14日

 先週82歳で亡くなった映画監督、大林宣彦さんの遺作となった「海辺の映画館-キネマの玉手箱」は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、公開が延期となっている。20年ぶりに故郷の広島県尾道市で撮影された作品としても話題になった。

 ▼もともと監督としての評判を一気に高めたのは、昭和57年に公開された「転校生」である。その後の「時をかける少女」「さびしんぼう」と合わせて、尾道3部作と呼ばれてきた。もっとも当初、地元では評判が悪かった。絵はがきのような美しい風景を期待していたのに、汚い家や路地裏ばかりが映っているという不満である。