産経抄

4月17日

明利酒類「メイリの65%」
明利酒類「メイリの65%」

 酒でも飲まなきゃやってられない。終戦直後の日本には、そんな気分が蔓延(まんえん)していた。といっても、アルコールの絶対量が足りない。闇市には怪しげな密造酒が出回っていた。

 ▼たとえば「バクダン」と呼ばれる酒には、劇物のメチルアルコールが混入されていた。「目散る」のあて字の通り失明し、命を落とす人も出た。メチルアルコール中毒による死者が1800人を超えた昭和21年、寿屋(現サントリー)によって世に送り出されたのが「トリスウイスキー」である。