産経抄

4月21日

 今年1月から2月にかけて開催されたテニスの四大タイトルの一つ、全豪オープンの男子シングルスに優勝したのは、セルビア出身のノバク・ジョコビッチ(32)だった。獲得した優勝賞金は、日本円にして約3億円である。スポンサーからの契約金を含めると、年収は数十億円に達する。日本でも錦織圭や大坂なおみの活躍により、テニスには華やかなイメージがつきまとう。

 ▼もっとも大金を稼いでいるのは、一握りのトップ選手にすぎない。多くのランキング下位の選手は、わずか数万円の報酬を求めて各地を転戦してきた。新型コロナウイルスの世界的大流行によって、その機会さえ失われた。