産経抄

5月13日

 中学生の頃、高木彬光(あきみつ)さんの小説『検事霧島三郎』を読んで、検事にあこがれた。現在のお気に入りは、『検事の本懐』をはじめとする、柚月裕子(ゆづきゆうこ)さんの「佐方貞人(さかたさだと)シリーズ」である。ボサボサの髪によれよれのスーツ。

 ▼風采はさえないけれど、「いずれ検察の正義を背負う男」として上司の信頼は厚かった。ところがある事件をめぐって上層部と対立、秋霜烈日のバッジをはずすことになる。現実の検察官をめぐっては、定年を65歳に引き上げる検察庁法改正案に逆風が吹き荒れている。