アフリカ東部のルワンダで26年前に起きた大虐殺では、80万人以上が犠牲になった。少数派民族ツチが、多数派民族フツの民兵組織に襲われたのだ。暴力をエスカレートさせたのは、ラジオの放送だった。
▼「ツチの武装集団は、村人を装っている。隣のツチに気をつけろ!」。放送のデマを信じた一般住民までも殺害に加わった。虐殺を主導した罪で指名手配されていたルワンダ出身の実業家、フェリシアン・カブガ容疑者(84)が先月、パリ郊外で逮捕された。カブガ容疑者は民兵組織に資金提供したほか、問題のラジオ局を創設した人物として知られている。