産経抄

6月28日

 トイレットペーパーのロールを手で押して、形を三角に変えてみる。3分の1回転する度、手にはロールから心地よい振動が伝わってくる。元の形と比べて、紙の使用量は三角形の方が約3割も少なかったという。

 ▼紙の無駄遣いを抑えるのに、複雑な装置は要らない。大切なのは強要ではなく、行動を誘うちょっとした工夫だ、と大阪大学大学院の松村真宏(なおひろ)教授は説いている(『仕掛学』東洋経済新報社)。紙の引き出しにくさを、そうとは思わせないのが仕掛けの肝らしい。