産経抄

8月7日

 コロナ禍は、福島第1原発事故後の「低線量被ばく問題」と重なる部分がある。東京大学病院准教授の中川恵一さんが、日経新聞のコラムで指摘していた。放射性物質による影響は、予想以上に軽微だった。一方で避難生活が続く人たちを対象にした調査では、糖尿病などの病気が明らかに増えていた。

 ▼新型コロナウイルスの感染症による死者が千人余なのに対し、がんによる年間死亡者数は38万人を超えている。コロナ禍でも、福島の教訓を忘れずにがん対策をすべきだ、と中川さんはいう。確かにステイホームによる運動不足や他の病気の治療見送りに伴う健康被害が、注目されるようになってきた。