産経抄

8月31日

 ルールがあるからこそ、スポーツは面白い。厳格な基準に従って、アウトかセーフかをビデオやAIに頼らず、神ならぬ人間の目ですべてを判断していた頃の野球やテニスは、今よりずっと面白かった。

 ▼審判が誤審したかどうかをめぐってファン同士が口角泡を飛ばし、メディアも盛り上がった。昭和53年の日本シリーズ第7戦で、ヤクルトの大杉勝男選手が放った本塁打をファウルではないかと、阪急の上田利治監督が1時間19分にわたって抗議したのは今でも語り草だ。