産経抄

9月10日

 上智大学で長年教壇に立ってきたから、卒業生によく披露宴のスピーチを頼まれた。結婚式が近づくと、2人そろって「お願いがあります」と言ってくる。「田舎から親戚のお年寄りが来ます。私たちが先生の死の哲学を受講していたとは言わないでください」。

 ▼カトリック司祭のアルフォンス・デーケンさんは、「死への準備教育」の必要を唱え、ホスピスの普及に努めてきた。死について語るのをタブー視しがちな、日本社会の現状を嘆いていた。ただし常にユーモアを忘れない。