産経抄

9月12日

 「永田町にヤクザの世界が戻ってきた」。ある自民党議員は、総裁選における義理と人情、カネとポストが複雑に絡み合う各派閥の勢力争いをこう表現した。天下取りという権力闘争の中で展開される人間ドラマは、確かに面白い。そういえば、安倍晋三首相も任侠(にんきょう)映画に詳しい。

 ▼総裁選は、戦国時代にも擬される。9日の総裁選公開討論会では、歴史上の人物の誰に似ているかとの質問が出た。「答えるのは難しい」といなした菅義偉(すが・よしひで)官房長官に対しては、主(あるじ)の織田信長が倒れると、あれよあれよという間に天下人となった豊臣秀吉だとの見方もある。