産経抄

10月6日

 高田賢三さんには、取材のたびに「若気の至り」として紹介する失敗談がある。ファッションの本場パリで修業して5年、1970年に念願の店を持つことになった。

 ▼内装費を浮かすために、自ら壁を装飾した。大好きな画家、アンリ・ルソーが描いた幻想的なジャングルをテーマにした。軽い気持ちで付けた店の名前が「ジャングル・ジャップ」である。日本の浴衣の生地を用いた洋服は大評判となった。意気揚々と米国に進出したところ大騒動となる。