産経抄

10月10日

 ここ数年、よく耳にするようになった言葉に「説明責任」がある。主に政府人事や政治家の言動を追及する際に使われ、説明が曖昧だったり、無回答だったりすると「疑惑は深まった」とさらに追いかけられる。日本学術会議の会員任命の件でも、一部見送りの理由を説明せよとの合唱が響く。

 ▼もっともだとも思う半面、世の中そう何でも説明がつくほど単純なのかとの疑問も残る。大学受験や入社試験の合否、振られた理由、昇進の有無と遅速…と相手から理由の説明など受けたことがない。知らぬが花という場合もあったろう。