産経抄

10月16日

 何はともあれ、中国・内モンゴル自治区出身の文化人類学者、楊海英さんに感想を聞きたくて、電話を入れた。フランス西部のナントの歴史博物館で来春開催予定だった、モンゴル展が見送られた件についてである。「まったく驚きません」。間髪を入れず答えが返ってきた。

 ▼博物館では、モンゴル帝国と創設者のチンギスハンをテーマとする企画展を計画していた。ところが中国側は突然、「チンギスハン、モンゴル、帝国」の文言削除のほか、展示内容の検閲を要求してきた。博物館が突っぱねるのは当然である。かつて楊さんが関わった日本での展示会でも、同じようにいちゃもんをつけられたそうだ。