産経抄

10月22日

 東京電力福島第1原子力発電所の事故以来、放射線の被曝(ひばく)をめぐる多くの風評が、飛び交ってきた。とりわけ周辺住民の不安をかき立てたのが、胎児への影響である。この風評を真っ向から否定したのが、日本学術会議だった。

 ▼平成29年に出した報告書「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」によれば、事故の前後で死産や早産などの発生率に変化はなかった。福島県の県民健康調査の結果などから、「科学的には決着がついた」とまで踏み込んでいる。むしろ動植物の奇形など流言飛語の拡散を憂慮して、「正しい情報発信」の必要性を強調していた。