産経抄

11月7日

 漫画と映画で記録的な快進撃を見せる『鬼滅の刃』は、一大社会現象である。「『全集中の呼吸』で答弁させていただく」。菅義偉首相が国会で作中の言葉を用いて気合を示せば、主人公たちの宿敵のセリフを引いて首相を牽制(けんせい)する野党議員もいた。ちょっと不似合いだがユーモラスな光景だった。

 ▼今年話題になった言葉に贈られる2020ユーキャン新語・流行語大賞の候補30語に選ばれたのも当然だろう。それどころか、各種企業とのコラボ商品も好調で経済波及効果も大きく、コロナ禍に呻吟(しんぎん)する日本経済を救うとすら語られている。