産経抄

11月18日

 海外旅行に飽き足らなくなった日本人の間で、月旅行のブームが始まっていた。筒井康隆さんの短編小説『農協月へ行く』は、こんな設定である。

 ▼1人当たり6千万円の旅費をものともしない土地成金たちは、ダイアナ号と名付けられた観光用宇宙船で、どんちゃん騒ぎを繰り広げる。やがて月面でとんでもない事態に巻き込まれて…。SF小説でおなじみの宇宙旅行が、いよいよ現実のものとなりそうだ。