〈両隣へ届け畳をむちうち〉と江戸川柳にある。いまから埃(ほこり)を立てます。ひとつよろしく。当時は隣近所に断ってから煤(すす)払い、つまり大掃除にかかるのが常識とされていた(『はじめての江戸川柳』平凡社新書)。
▼〈十三日富札の出るはづかしさ〉。こちらは畳をはがされ、家人に内緒で買った宝くじを召し捕られたという嘆きらしい。煤払いといえば師走13日の恒例行事だった。どうせ埃が立つなら-と、世間が同じ日に畳をはたき、家を拭き上げたのは暮らしの知恵である。
〈両隣へ届け畳をむちうち〉と江戸川柳にある。いまから埃(ほこり)を立てます。ひとつよろしく。当時は隣近所に断ってから煤(すす)払い、つまり大掃除にかかるのが常識とされていた(『はじめての江戸川柳』平凡社新書)。
▼〈十三日富札の出るはづかしさ〉。こちらは畳をはがされ、家人に内緒で買った宝くじを召し捕られたという嘆きらしい。煤払いといえば師走13日の恒例行事だった。どうせ埃が立つなら-と、世間が同じ日に畳をはたき、家を拭き上げたのは暮らしの知恵である。