産経抄

12月19日

 「天下を治むるは、必ず人情に因(よ)る」。中国・戦国時代の法家思想の大成者、韓非子は述べ、民心の大切さを訴えた。やはり法家に連なる管子(かんし)も「政(まつりごと)の興る所は、民の心に従うに在り」と説く。民主主義とは無縁の時代から、政治には民心の把握が重要だと考えられてきたことが分かる。

 ▼一方で、移ろいやすい世論にばかり気を取られると、支持層の離反を招くこともある。父母のどちらかと子供の姓が異なることになり、家族の在り方を変えかねない選択的夫婦別姓への賛否をめぐる自民党内のドタバタも、従来の支持者の熱を冷まさせた。