産経抄

1月26日

 米ワシントン近郊にある国防総省(ペンタゴン)は、世界最大の官庁建築物とされる。規模でそれに次ぐのが、東欧ルーマニアの首都ブカレストの中心部に建つ「議事堂宮殿」である。

 ▼かつての独裁者、チャウシェスク大統領が、日本円で約1500億円の巨費を投じて建築を命じた。「国民の館」とも呼ばれ、現在は観光スポットの一つである。2008年にはNATO首脳会議の会場にもなった。その時招待されていたロシアのプーチン大統領は、部屋の数が3000を超える宮殿を目の当たりにして何を思っただろう。