産経抄

3月1日

 二月は逃げる、とはよく言ったもので、はや弥生三月と相なった。今年は、東日本大震災からちょうど10年にあたる特別な月でもある。

 ▼それにしても、あっという間だった。東京でも立っていられない揺れを感じてから4月半ばまでは、日本が戦後最大の危機に瀕(ひん)した1カ月、といっても過言ではない。震災翌日の夕刻、福島第1原発の建屋が、水素爆発で吹っ飛んだ瞬間を地元民放局がとらえた映像は今も忘れられない。