産経抄

4月14日

 遠洋マグロ漁船の「第五福竜丸」が太平洋のビキニ環礁近くで米国の水爆実験に遭遇したのは、昭和29年3月だった。乗組員全員が死の灰を浴びて被曝(ひばく)する。

 ▼船内にあったマグロから高濃度の放射能が検出された。各地の魚市場には物理学者が駆り出され、放射線量の測定が行われた。消費の落ち込みは、マグロだけでなく他の魚にも及び、多くの鮮魚店やすし店が休業に追い込まれた。