産経抄

4月18日

 先日亡くなった中国文学者の高島俊男さんには、教わることが多かった。著書『漢字と日本人』(文春新書)によると、中国の外来語辞典にはあまたの和製漢語が載っているそうで、「覇権」や「領土」はその代表格らしい。

 ▼まさかと驚かされたものだが、中国にない概念を日本から取り入れた例だという。他には「理性」や「理念」なども、日本由来の漢語として高島さんが挙げていたのを思い出す。言葉に寛容な国なのか、体制に都合のよい言葉をより好みした結果なのか。真相はいまもって定かではない。