産経抄

4月22日

 日本に初めて眼鏡を持ち込んだのは、宣教師のフランシスコ・ザビエルだといわれている。16世紀半ば、戦国大名の大内義隆に老眼鏡を献上したとの記録が残る。近視用の眼鏡をかけた宣教師もいて、人々は「伴天連(ばてれん)には目が四つあり」と驚いた。

 ▼江戸時代には国内でも作られるようになるが、広く普及するのは明治維新以後となる。「眼鏡をかけていたら日本人」とのイメージが欧米に定着するのもこの頃からである(『眼鏡の社会史』白山晰也(しらやませきや)著)。