産経抄

4月27日

 日本で最初の潜水艦事故は、明治43(1910)年4月に起きた。旧海軍の第6潜水艇が瀬戸内海で遭難し、艇長の佐久間勉大尉ら14人の乗組員が犠牲となった。沈没した艇を引き揚げると、全員が最後まで自分の任務を全うしていたことが分かった。

 ▼「艇員一同、死に至るまで皆よくその職を守り、沈着に事を処せり」。佐久間艇長は、事故の状況を冷静に記した遺書を残していた。殉職した14人には、国内外から称賛の声が寄せられた。その遺徳をしのぶ慰霊祭が、今年も現場に近い山口県岩国市で行われたばかりである。