国防と緊急事態の扱いは同一に 駒沢大学名誉教授・西修

正論
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駒沢大学名誉教授・西修氏

駒沢大学名誉教授・西修氏

 自民党総裁選挙において、安倍晋三首相が現行憲法の第9条1項、2項を残し、新たに自衛隊の明記を提起したのに対し、石破茂・元幹事長は、緊急事態対応条項の導入を優先すべきであると主張した。

 この問題は、二者択一的に取り扱われるべきではなく、二者同一的に検討されるべき課題といえる。なぜならば、国の平和と国民の安全確保という点で同一次元にあるからだ。

 ≪世界の常識から外れた憲法構造≫

 国の独立と平和を維持していくためには、国防機構の存在が不可欠である。

 わが国の場合、1954(昭和29)年7月以降、64年余にわたり、自衛隊が国防の任を担ってきた。けれども、憲法上、なんらの位置づけもなされていない。世界の憲法常識からみて、あまりにも不自然である。