内部留保を「CSR」に活用せよ 日本財団会長・笹川陽平

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日本財団会長・笹川陽平氏

日本財団会長・笹川陽平氏

 財務省が先に公表した法人企業統計によると、2017年度の日本企業の内部留保は446兆円と6年連続で過去最高を更新し、企業が利益を抱え込む構造が依然続いている。

 欧米各国に比べ労働分配率(賃上げ)や株主への配当率、国内投資も低く、個人消費が低調で「経済の好循環」が実現しない一因ともみられ、企業に賃上げや設備投資を促す方策として「内部留保課税」を検討する動きも出ている。

 ≪日本経済の活性化を奪う≫

 しかし、内部留保は課税後に積み立てた利益剰余金であり、「二重課税に当たる」とする反対論も根強い。そんな中、ハンセン病制圧活動で毎年、訪れるインドでは、企業にCSR(企業の社会的責任)活動を義務付ける世界でも珍しい法律が施行されている。内部留保を有効活用する妙案として、わが国でも検討に値すると考える。