アメリカの州をもっと研究せよ 元駐米大使・加藤良三

正論
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元駐米大使・加藤良三氏

元駐米大使・加藤良三氏

 今、アメリカといえばトランプ大統領の報道ばかりが目につく。そしてトランプ氏に極度に批判的なメディアは専らトランプ氏で潤っているらしい。日本におけるアメリカ絡みの報道は長年にわたってワシントンDC(以下ワシントン)、つまり連邦三権、なかんずく行政府の動向が中心で、後はエンターテインメントくらいだと言ったら言い過ぎであるが、少なくとも全米各州への関心はこれまで高かったとは決して言えまい。

 ≪連邦の権限は限られた分野≫

 大概のアメリカ人にとって生活次元で最も関心があるのは連邦ではなくて州である。大統領選挙の投票率は50%を超えればいい方である。中間選挙の投票率は30%台後半だ。来月の中間選挙は「トランプ効果」故に投票率が高まると予想されているが、国際問題が争点ではあるまい。国際関係は大概「刺し身のツマ」である。