外交の世界では「サミットに失敗なし」という。首脳同士が会談して、それで決裂となったら目も当てられない。それが世界の二大強国ともいうべきアメリカと中国であればなおさらである。
≪貿易戦争の長期化は必至だ≫
12月1日にブエノスアイレスで行われた米中首脳会談は、双方の顔を立てるような「一時休戦」となった。アメリカは追加関税の発動を90日間延期する。その間に米中は知財保護、技術移転の強要、サイバー攻撃などの5分野で協議する。まとまらなければ、アメリカは2000億ドル分の中国からの輸入品に対する関税率を10%から25%に引き上げる。