一億総活躍時代の具体的姿示せ 日本財団会長・笹川陽平

正論
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日本財団会長・笹川陽平氏

日本財団会長・笹川陽平氏

 少子高齢化で深刻化する労働力不足を前に、外国人労働者の受け入れの是非が論議を呼んでいる。9月5日付の本欄で筆者は、わが国には「働きづらさ」を抱え就労できていない障害者やひきこもりなど1600万人近い潜在労働力があり、一億総活躍社会を実現する上でも、これら多様な人々が働く社会の実現が急務と指摘した。

 ≪労働力不足は600万人に≫

 労働力の不足は、政府が今後5年間に最大34万人の外国人労働者の受け入れを計画する介護、建設業など14業種に限っても130万~135万人に上り、多くの調査が2025年には全体の労働力不足が600万人に達すると予測している。