改革開放40周年を祝った中華人民共和国は来年、建国70周年を迎える。中国共産党は国名に「人民共和」と付けて「人民に奉仕している」とうそぶいている。対内的には「法治」と「民主主義」、対外的には「平和外交」が国家運営の根幹だと喧伝(けんでん)し、世界と何ら変わらない性質を表明している。それでも国際社会から敬遠され、嫌悪されるのはなぜだろうか。
ノルウェーの中国学者ステイン・リンゲンは、21世紀に勃興した中国の体制的特徴を「パーフェクトな独裁」と呼んだ。美辞麗句でもって国内の人民と国際社会を長期間にわたって騙(だま)すことができたのは、完璧な独裁体制を構築できたからだ、と論破している。その視点に沿って過去1年間の習近平体制を回顧し、来る2019年における中国の動向について展望してみたい。
≪「不老長寿を目指す」習氏≫