理知の力を取り戻す希望の年へ 大阪大学名誉教授・猪木武徳

正論
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大阪大名誉教授の猪木武徳氏

大阪大名誉教授の猪木武徳氏

 平成最後の大みそかを迎えることになった。今年も自覚と反省を促す諸問題が、個人の生活だけでなく、世界の国々や多くの社会で生起した一年であった。容易に解決を許さない古くからの難問が、新しい衣をまとって現れたのだ。

 ≪近年は責任という感覚を失った≫

 ひとつは、国や組織のリーダーの責任が改めて問われるような事件が相次いだことだ。「公私の区別」あるいは「地位と責任」が問題となった、と言い換えてもよい。