正論

性急な対露交渉は禍根を残す 新潟県立大学教授・袴田茂樹

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共同記者発表する安倍晋三首相(左)とロシアのプーチン大統領=22日、モスクワのクレムリン(ロイター)

共同記者発表する安倍晋三首相(左)とロシアのプーチン大統領=22日、モスクワのクレムリン(ロイター)

 1月22日にモスクワで日露首脳会談が行われ、領土交渉の行方に関心が集まった。深夜にテレビ放送された共同記者発表の様子を見ただけで、拍子抜けするほど成果らしきものは感じられなかった。

 安倍晋三首相の発言や表情からは、困難な交渉で確実に成果をあげたという満足感や高揚感、喜びの感情はくみ取れなかった。またプーチン大統領からも、一応首脳会談は行いましたよ、といった雰囲気しか感じなかった。首相や大統領の共同記者発表文や野上浩太郎官房副長官のブリーフを熟読しても、この印象は変わらない。