正論

米国と戦えば中国は崩壊する 東京国際大学教授・村井友秀

香港に寄港する中国海軍の空母「遼寧」=2017年7月(ロイター)
香港に寄港する中国海軍の空母「遼寧」=2017年7月(ロイター)

 米中対立の本質は超大国の地位を維持しようとする米国と、米国の地位に挑戦する中国の世界の覇権をめぐる争いである。今後、経済面で表面的に対立を糊塗(こと)することがあるとしても、文化と価値観が異なる米国と中国の間に信頼感は生まれない。

 外交とは「棍棒(こんぼう)を持って静かに話す」ことであり、信頼感のない国家間の外交交渉の結果は戦争の結果に比例する。戦争に勝てない側が外交で勝つことはできない。

 ≪海上封鎖で経済は窒息する