正論

「令和」時代を前に元号を考える 国学院大学名誉教授・大原康男

国学院大学の大原康男名誉教授(小野淳一撮影)
国学院大学の大原康男名誉教授(小野淳一撮影)

 ≪中国の「天命思想」から始まった≫

 4月1日、新しい元号「令和」が閣議決定され、直ちに公表された。前回は昭和天皇のご闘病と崩御の直後で、痛惜の思いが国を覆っていた中でのことであったが、今回は200年ぶりの譲位を前にしての公表だったので、何か新たな時代の到来を期待させるものがあったのか、予想外の“元号フィーバー”が巻き起こった。

 もともと元号は「地上の帝王は唯一至高の『天』から一般人民を教化育成せよとの命を受けて君臨する」とする漢民族の「天命思想」に基づいて、空間と時間という2つの統治の「元」(範疇(カテゴリー))のうち時元を指す。国語では「もと」あるいは「はじめ」と訓(よ)む。