正論

大阪でも中露「枢軸」牽制せよ 平和安全保障研究所理事長・西原正

平和・安全保障研究所の西原正・理事長
平和・安全保障研究所の西原正・理事長

 ≪反保護主義宣言は困難≫

 今月28、29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議はこれまでのものとは異質なものになる可能性が大きい。2017年にドイツ・ハンブルクで行われた会議の首脳宣言では「保護主義と引き続き闘う」と明記されたが、昨年のアルゼンチン・ブエノスアイレスでの会議ではこの点で折り合わず、首脳宣言で反保護主義を明記することができなかった。昨年のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議も同様であった。

 米中関税引き上げ競争が深刻になった現在、今年の大阪の会議では、これまで以上の保護主義をめぐる米国とEU、米国と中国の対立、それに加えて米国対中露の戦略的対立の激化の中で、首脳宣言で反保護主義を明記するのはさらに困難になりそうである。