正論

独裁国家の独裁者どう歓迎する 文化人類学者・静岡大学教授・楊海英

静岡大学教授、楊海英氏(寺河内美奈撮影)
静岡大学教授、楊海英氏(寺河内美奈撮影)

 世界最大の独裁国家の終身的指導者・習近平主席が20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する為(ため)に大阪を訪れる。トランプ大統領の米国との政治・経済的対立が深刻化する中、安倍晋三首相との会談は特別の意味を持つ、と日中双方は位置づけているはずである。では、日本はどんな形で北京からの客人をもてなすべきであろうか。

 ≪「熱烈歓迎」の芝居の裏に

 周知のように中国は面子を何よりも大事にする国柄で「熱烈歓迎」を希望している。希望通りの雰囲気を醸し出す為には日中友好団体や左翼の「進歩的知識人」たち(もし死滅していなければ)を動員すればいい。社会主義諸国の少年共産主義先鋒(せんぽう)団員(中国では略して少先隊という)のように首に赤いスカーフを巻いて「習主席万歳」と叫んだら、スパイとして逮捕、判決を受けた日本人たちも釈放されるかもしれない。逮捕者の中には長年にわたり「日中友好」の為に尽力した団体職員も含まれているからである。