正論

常識の通じぬ時代の防衛構想を 防衛大学校教授・神谷万丈

防衛大学校教授・神谷万丈氏
防衛大学校教授・神谷万丈氏

 われわれはこれまで日本の安全保障政策の当然の前提とされてきた常識が通用しなくなる時代に入りかかっているのかもしれない。日米同盟は日本に一方的に有利だというトランプ米大統領の不満表明に接し、そのように考えた。

 ≪同盟の双務性理解せぬ大統領

 この発言に対しては、日本は過剰反応すべきではない。トランプ氏は、日米同盟を米国だけが相手国防衛の義務を負っているから不平等だというが、無知の表れにほかならぬ。日米同盟では、米国は日本に基地を置くことができそれは米国の世界戦略上不可欠の価値がある。しかも日本は在日米軍駐留経費の7割以上を負担している。日本が「米国を守る」ことについても、集団的自衛権の行使が限定的ながら容認され平和安全保障法制が制定されたことにより、日本にできることが増えた。