正論

プラごみ入り口に海洋問題を 日本財団会長・笹川陽平

日本財団の笹川陽平会長=2007年3月6日、東京・赤坂(栗橋隆悦撮影)
日本財団の笹川陽平会長=2007年3月6日、東京・赤坂(栗橋隆悦撮影)

 海の危機が一段と深刻化している。人類の社会・経済活動の結果であり、今を生きるわれわれには500年、1千年後の社会に健全で美しい海を引き継ぐ責任がある。海水温の上昇や酸性化対策、漁業資源の保存に向け、世界は国連を中心に国際機関や基準を設けてきた。だが、統括する国際機関がなく、縦割りの弊害が持続可能で効果的対応を難しくしてきた。

 ≪海洋管理の国際機関新設を

 2017年の国連海洋会議で、日本財団は海洋を総合的に保全する政府間パネルの設置を提案した。各国の反応は今ひとつの感が強かったが、深刻化する海洋プラスチックごみ(海洋プラごみ)問題を前に雰囲気が大きく変わる兆しが出てきた。

 プラスチックごみは先進国、途上国を問わず、誰もが日常的に接する身近な問題であり、国際社会が海の危機に対し足並みをそろえる格好の「入り口」ともなる。あらためて海洋を総合的に管理する国際機関の設置を訴えたい。