正論

「反日韓国 親日台湾」由来は何か 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

台湾の李登輝元総統=2018年、台北市内(河崎真澄撮影)
台湾の李登輝元総統=2018年、台北市内(河崎真澄撮影)

 韓国が反日的である一方、台湾が親日的なのはなぜか、としばしば問われる。“日本が両者と関わるようになった近代史の起点を振り返れば理解できますよ”というのが私の答えである。

 ≪近代史の起点振り返る≫

 日清戦争での勝利により清国から割譲された海外領土が台湾である。日本が台湾に足を踏み入れた時点、この島に住まっていたのはマレーポリネシア系の原住民と対岸の福建・広東から移住してきた言語と習俗の違う諸群族であり、台湾は典型的な異質社会であった。群族は原住民を山間地に追いやり相互に耕地と支配権を奪い合う殺伐たる状況下にあった。「分類械闘」といわれる。分類とは原籍を異にする者、械闘とは格闘、闘争のことである。コレラ、ペストなどの熱帯病も蔓延(まんえん)していた。